タウンで開催中のManchester International Festival。日本からも気鋭のアーティストが参加してます。その名もChim↑Pom。「A Drop of Pandemic」と称した創作を展示中です。
マンチェスタービクトリアの周辺グリーンクォーターは、1800年代始めにコレラで亡くなった人達が雑に埋葬されたエリアで、それでとあるパブにはその幽霊が出るなどという噂を聞いたことが何度かありますが、その19世紀マンチェスターに広がったコレラに現代の東京の不衛生な一面を映してアートに仕上げたというようなコンセプトです。
また、三途の川の河原に積石塚を作る風習が日本の一部にありますが、その石からインスパイアされたブロックが、黙々と作成・展示されていました。
小ネタ
イギリスにもこの世とあの世の間には川があり、昔は棺に眠る死者の瞼にコインを置いて葬る習わしがありました。これはFerryman’s fee(船頭さんへの代金)と呼ばれ、日本の「六文銭(三途の川の渡し賃)」に相当します。洋の東西、異なる宗教で似た風習が見つかるのは、とても面白いですね。
また、ビートルズの歌「タックスマン」でも、この目の上のコインについては「死にゆく人達へのアドバイスですが、目の上の小銭も申告しましょう」と歌われています。
Now my advice for those who die
Declare the pennies on your eyes
会場のビクトリアトンネルは、ちょうどビクトリア駅の真下にあり、普段は一般に公開されていません。マンチェスターにはアンダーグラウンドウォーキングツアーなるものもあり、かつてはかなり地下道が発達していたようなのですが、今は限定的に観光目的で公開されるのみです。
ツアーの最後には、ビールが振舞われました。Chim↑Pomの皆さん、今回のMIFに向けて初めてビールを作られたそうですが、とても美味しかったです。アルバートスクエアの会場ではタップからサーブされるので、ぜひそちらも試してみたいところです。
残念ながら、チケットは17日21時〜以外は売り切れ。夜のビクトリアトンネルはまたより一層ダークな雰囲気がしていることと思います。ぜひ夜のチケットで訪れてみてください。