イギリス最古の公立図書館
もともとマンチェスター大聖堂ではたらく司祭の寮だったので、集会部屋や管理人室もあります。
地域の裕福な商人チータム氏が富を利用し、マンチェスターの人々に貢献するためその寮を改築して公立図書館を作りました。館内の大きな暖炉の上に、彼の立派な肖像画があります。マンチェスター大聖堂とゆかりがあるので、チータム氏の像は大聖堂の中にもあります。
一旦図書館の建物に入ると、タイムスリップしたような雰囲気になります。ごつい梁や石の廊下、むき出しの水道などまるで映画のセットのようです。お手洗いには、用がなくても行ってみてください。
学校の敷地内にあるので、ツアーへの参加(費用£12.00)が必要です。ホームページから予約してください。
小ネタ
この図書館は、当時マンチェスターに住んでいたフリードリヒ・エンゲルスがカール・マルクスと会う際に利用していたらしく、またこの図書館の書物で研究し『共産党宣言』を著したと言われています。2人が好んで座っていたブースは、今も残っています。
マンチェスターは昔からとてもリベラルな街ですが、産業革命で資本主義が大いに盛り上がっている中で共産思想を生み出すくらいにもリベラルだったのですね。
マルクス・エンゲルスの『共産党宣言』の後、朝の連ドラ『あさが来た』で有名になった五代友厚氏が産業革命で発達したマンチェスターに来て、「大阪を東洋のマンチェスターに」と奔走することになります。